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田に稲を植える試作をしてみました。
ベースの板に孔を開けるのですが、いちいちケガいていては大変なので、孔開け治具を作りました。
各孔は0.8mmです。
あわてて作ったので雑な仕上がりになっています。
苗を植える間隔はいろいろありますが、だいたい15〜30cmの間隔で直線に植えるようです。
隣の列との間隔(これは条間といいます)は30〜40cm。
条間は草取りなどで農家の方が歩く通路になります。
治具の寸法は、切りのいい数字を使い、苗の間隔は2.5mm(20cm)、条間は3mm(24cm)と4mm(32cm)の両方が使えるようにしました。 |
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治具をあてながら孔を開けました。
手前が条間3mm、奥が4mmです。
光っているのは、目止めに木工用ボンドを流しすぎたからです。 |
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苗の材料はネコジャラシ。
本名はエノコログサといいます。
この穂についている毛をむしり取り、稲の苗に見立てて田植えします。
今は冬なので枯れて完全に乾燥しています。
それをエアブラシでまず緑色に塗装しました。
孔を開けた田に、むしり取ったネコジャラシの株(おそらく一つ一つが花だと思います)を木工用ボンドを付けてさしこんでゆきます。
これは試作なので、時間の節約のため半分でやめました。 |
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条間3mm(左)は狭すぎるようです。
4mm(右)でちょうどいいぐらいです。
農家出身の嫁にみせたら、4mmの方が実感的だというお墨付きをもらいました。
孔あけからここまでで約1時間。
確かに手間はかかりますが、狭い範囲ならさほど苦痛な作業ではありません。 |
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やっているうちに効率を良くするコツが見えてきました。
一番めんどうなのはネコジャラシからむしった株が良い形になっていない時でした。
最初に全部むしっておきますが、この時に適当にやらずに良い形になるよう、ちょっと気を付けていれば後の作業がかなり楽になると思います。
板に開けた孔は0.7mm。
それにちょうどいい株は、毛が4〜5本ついているものです。
そのような揃った形にむしっておくといいわけです。 |
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植え付けが終わると、クリスタルレジンを流します。 |
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レジンを流し終わった所です。
気泡がたくさん入ってしまいました。
写真右の田にはスモークグレーで着色したレジンを入れました。
左の無着色のものと全く違いはわかりません。
着色した方に気泡が目立つような気がするので、本番では着色はやめようと思います。
この気泡ははたして後で消えるのでしょうか。
レジンは毛細管現象で隙間に這い上がってくると言われているので、この状態でどの程度這い上がりがあるのか、それも見てみたいと思います。 |
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田植えをした田に流し込んだレジンが固化し、苗を切りそろえていたら、なんだか様子がおかしいです。
苗がどんどん崩壊してゆきます。
枯れたネコジャラシを利用した苗は、はさみで切るたびにその衝撃で根本からポキポキと折れ、無残にもバラバラになってゆくのでした。
後に残ったのは根本だけ。
これでは使い物になりません。
植える前に触っていた感触では結構柔軟性があると思っていたのに、どうもレジンで根本を固定されたために外力を受け流せず、まともに力がかかってしまったようです。
ネコジャラシは良い素材ですが、あまり触らずにすむ所に使うのがいいかもしれません。
もうひとつ難点が。
レジンが苗にはい上がって固めてしまうのは予想していましたが、それによって、苗の根本の水面がすこし盛り上がり、平面性が失われてしまったのです。
これでは鏡のような水面ができません。
この試作は 失敗でしたが、たくさんの知見を得ることができました。 |
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田植えの時間待ちの間に、フィギアを作りました。
プライザーの未塗装フィギアからこの2体を持ってきました。 |
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手足、胴体を切り刻んで再接着してポーズを変えます。
再接着部は0.4mm線のピンを差し込んで簡単に外れないようにしてあります。 |
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帽子をかぶせ、塗装して農家の夫婦のつもりです。
帽子は適当な紙(スクラップブックの台紙でTMS表紙ぐらいの厚みのもの、何という紙か知りませんが、腰があり、切断面がほつれにくい)をドーナツ状に切り出して、頭にかぶせ(つまり、リング状の帽子のつばから頭が飛び出している状態)、頭部分にパテを塗って形を整えました。 |