セクションレイアウト「田植えの里」

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page 1(倉庫1)page 2(倉庫2)page 3(倉庫3)page 4(倉庫4)page 5(倉庫5完成)
page 6(バス停)page 7(構想から台枠・路盤まで)page 8(鉄橋)page 9(レール・フィーダー)page 10(線路周囲の構造物)
page 11(地形1)page 12(地形2)page 13(道路)page 14(川・地形3)page 15(バラスト)page 16(草)
page 17(川の水)page 18(樹木)page 19(田の試作、人形) page 20(田植え)page 21(田植え完了)
page 22(踏切警報機)page 23(アクセサリィ)page 24(架線柱)page 25(畑・菜の花・仕上げ)page 26(完成)



草の材料としてフォーリッジクラスターなどのスポンジ系やパウダーは少しずつ買い集めてあったのですが、背の高い草をどうするか思案していました。
最近、ネット上などでも話題になりつつある「化学ぞうきん」を使ってみることにしました。
化学ぞうきんとは実はよくわからないのですが、樹脂等を繊維状に加工して平たい布状に付着させたものらしいです。
ホームセンターでいくつか買ってきました。
これも化学ぞうきんとは書いてありません。

「レンジふきん」はかなり細い繊維が起毛されていて、草むらに使えそうです。
「サットクリーン」は繊維の方向が複雑に入り乱れていて、草むらと言うより未開の藪の中みたいです。
「油汚れクリーンクロス」は網目状で草には見えません。
今回は、「レンジふきん」を使ってみることにしました。
 
タミヤアクリルで緑色に着色します。
緑、黒、黄色を適当にまぜ、古歯ブラシでこすって毛を起こしながら着色してゆきます。
なるべくケバだたせるようにしましたが、どうしても塗料で繊維が固まってしまいます。
乾燥してからブラシでケバだたせます。
かなり強く固着していて、ワイヤーブラシを使うはめになりました。

なお、同時に水性絵の具でも着色してみました。
こちらは固着がゆるくて扱いやすいですが、水がかかると色が溶け出してしまうので、使用できませんでした。
 
草を生やす前に地面の塗装をやり直しました。
白っぽ過ぎた道路は同系色を塗り重ねてややトーンを落とし、やり過ぎて今度は暗くなりすぎたので、明るい色の砥の粉をすり込んでやっと落ち着きました。
田んぼの色もストレートな茶色で安っぽかったので、茶色とグレーを混ぜた色で塗ったところ、落ち着いた色合いになりました。

草の材料はこれまで少しずつ買い集めていたものがあります。
TOMIXのパウダー各色、フォーリッジ・クラスター、モーリンのグラスセレクション、着色した化学雑巾です。
 
これらの材料は少しずつカップに入れておきます。
使っているのはゼリーの空き容器ですが、プラのトレーに両面テープでくっつけてあります。

以前、アラレの空き缶の中に縦横に仕切りを作り、そこにパウダー類を分けて入れて使っていました。
パウダーを指でつまんでまいていると、こぼれたパウダーが隣の区域に入り、次第に全体が混ざってしまいました。

それを避けるため、今回はこのように各容器を少し離しました。これならばこぼれたパウダーは下のトレーに落ち、隣の容器には入りません。
落ちたパウダーは混ざってしまいますが、また回収して使うこともできます。
些細なことですが、パウダーが混ざってくるとせっかくの色分けができず、イライラしてきます。
 
草を植えてゆく行程です。

まず、化学雑巾を細く切ってゴム系で接着します。
あまり小さく切るとバラバラになってしまいます。
切断端はどうしても直線になり、このままでは人工芝マットを置いただけみたいです。

色調もかなり単調に見えます。
 
茶系統のパウダーを主に化学雑巾の切断端付近にまきます。
接着剤は薄めた木工用ボンドです。
 
緑系のパウダーをまきます。
化学雑巾の切断端だけでなく、その繊維の間にも入れます。
上からボンドをかけたところが固まっていますが、乾くとすっきりします。
 
フォーリッジ・クラスターを小さくちぎってゴム系で所々に置いてゆきます。
また、その上からパウダーをかけ、全体がなじむように仕上げてゆきます。
これであらかた完了です。
 
化学雑巾とパウダー類、フォーリッジ・クラスターで地面のほぼ全域に草を生やした後、アクセントを付けるためにウッドランド・シーニクスのフィールドグラスを植えることにしました。

フィールドグラスは「麦わら色」しか手に入らなかったので、まずエアブラシで塗装します。
 
10数本ぐらいを束にして、中央を瞬間接着剤で固定します。
固まったら真ん中で切断します。
 
千枚通しで孔をあけ、フィールドグラスを接着剤を付けて差し込みます。
このままでは長すぎるので、1cmぐらいに刈り込みます。
 
草の植え付けが完了しました。
今回気を付けたことは、草の茂っているところと刈り込んであるところを明確に区別することでした。
具体的には、川や線路の土手は草を茂らせ、あぜ道は短く刈ってあります。
ちょっと土手の茂り方が極端すぎたのは反省点です。

遠目ではい感じだと思いますが、アップにすると雑な仕上げが目立ちます。
草の繊維が一定方向でなくてからまっているのが一番見苦しいですね。
しかしパウダー系でそれをきっちりと表現するのは無理でしょう。
化学雑巾も意外と使いにくいし、最近では高価だが良い素材が出ているようですが、それを使うか、アップはあきらめて手軽な方法でいくか、今後の課題です。
草をアップでみると乱れていますが、この部分は結構気に入っています。
土手の下には側溝があります。
側溝自体は見えませんが、草が直線的に途切れているのでそれとわかります。
写真を撮りに行って土手から降りたら側溝にはまりそうになった経験から、ぜひ表現してみたい雰囲気でした。



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