牟岐線の阿波海南ー海部間、海部のすぐ手前に奇妙なトンネルがあります。
通称「海部トンネル」、本名は「町内トンネル」というらしい。
長さ44m、日本で2番目に短い鉄道トンネルとのことです(1番は大井川鉄道の地名)。
しかし、大井川のトンネルは、かつて上を策動が通っていて落下物防止のためにわざわざ作られたものであるのに対し、こちらはれっきとした山に掘られたトンネルです。
鉄道の開通当時はここには山があり、トンネルが掘られました。
その後、周囲の住宅地開発のために山が削られて、トンネルだけ残ったというわけです。
でもなぜこのトンネルだけ残したのかはよくわからないです。

追加・修正(2009.7.11記)
鉄研OBの西野伊吹さんから、現在の最短トンネルについての資料を教えてもらいましたので、追加します。

「今のところ、鉄道トンネルの最短は吾妻線の樽沢トンネル(7.2m)ではないかと思います。ダム建設に伴い、線路の付け替えをするので、廃止になるそうですが、まだ付替えられていないと思います。
大井川鉄道の地名トンネルは10m、これに次ぐのは山田線の古田トンネルで11m、
第三大歩危トンネルが17.9mと続くのだそうです。」

短いトンネルは意外とたくさんありますね。
そうなるとこの海部トンネルは全国で2番目ではないですね。


阿波海南ー海部 昭和55年8月22日