10100系ビスタカーは昭和52年から廃止が始まりましたが、あまりにも注目度の高い車輌だけに、イベント列車の少ない近鉄にしては異例の本格的な列車を走らせました。これが有名なビスタ3重連で、好評だったのか、昭和53年3〜5月、7〜8月、9〜10月と3回にわたって実施されています。さすが近鉄、というべきか、特別列車ではなく、普通の営業列車に運用を組み入れたものです。
それはともかく、ビスタカーの歴史の中で初めて実現した(試運転でも行われたことは無かったという)A + C + B の9輌編成は、日本を代表するパノラマカーとしてスマートで威厳たっぷりの、すばらしい列車でした。

中川付近 昭和53年4月頃