ク580は、旧奈良電気鉄道の特急車デハボ1350形（昭和32年ナニワ製）から昭和39年に近車で改装された車輌である。
同形の車体を持つモ680（旧奈良電の特急車デハボ1200形（昭和29年ナニワ製）から昭和39年に改装）とMcTc編成を組む。
有料特急用として使用されたため、冷房装置を持ち、転換クロスシートを装備する。
昭和50年には一般車に格下げられ、主に志摩線ローカルとして使用された。
格下げ時には、固定窓のため冷房装置は撤去されず、クロスシートもそのまま残されたため、ローカル運用としては豪華な車輌であった。
集電効率を上げるため、クにもパンタが装備されています。

（誠文堂新光社　私鉄ガイドブックより）