この地域の農家の一つの典型です。
玄関が南側、その西(左)に広間があります。広間は二間〜四間を続けられるようになっており、法事などに利用します。広間の一番西の端に仏壇を置きます。
玄関の東(右)に一部屋あり、家族の都合に応じて多目的に使います。
玄関から突き当たり(建物の北側)に台所があり、そのすぐ西に居間があります。台所は土間になっているのが普通です。この土間の一角に風呂場があり、建物の外側か、又は台所の中に風呂の焚き口があります。
便所は通常、建物の外です。この場合は右に見えている小屋がそうです。
二階は天井が低いので、あまり快適な部屋とは言えず、納戸に使われることが多いようです。
この建物は1960年頃の建築で、住人が遠方へ就職したため、30年以上も空き家になっていました。ただ、定期的に最低限の手入れがなされており、原形を保ってきれいな状態で残っている貴重な例です。
なぜ、これほど詳しいかと言うと、私の親戚の家だからです。

三重県いなべ市 1998.1.3